組立治具(アセンブリジグ)の製作|アルミ板 A5052P 板金加工サンプル
アルミ板の一般的な板金加工材料の A5052P の精密板金加工サンプルとして、はんだ付け用の位置決め・固定治具として利用するための5種類のアルミ板金部品から構成される組立治具(アセンブリジグ)の試作実例をご案内しています。
製品情報、板金加工内容・部品加工データの詳細、設計・加工のポイントなどをご紹介していますので、お見積もり・ご注文の際の参考にしてください。
■ 組立治具製作(アセンブリジグ)
■ 製品サンプル写真(クリックで拡大)
組立治具製作(アセンブリジグ) アルミ板 A5052P t2.0
■ 製品情報・加工データ詳細
- 加工カテゴリー : 精密板金加工
- 製品名称 : アセンブリジグ(組立治具)
- お客様 : 企業様向け
- 製品用途 : 水素雰囲気中でハンダ付けを行うための位置決め・固定治具として利用
- 設計者 : ドラフトはお客様。詳細は板金加工eyeにてご提案
- 加工用図面形式 : 手書き作図FAX図面
- 製品構成部品点数 : 5点
- 組立方法 : M2ネジ止め(M2ビス止め)
- 製品概略サイズ(組立治具完成品) : 38mm(W)×55mm(L)×15mm(H)
- 製品概略サイズ(部品@-1) : 12.5mm(W)×32mm(L)×15mm(H)
- 製品概略サイズ(部品@-2) : 12.5mm(W)×32mm(L)×15mm(H)
- 製品概略サイズ(部品A) : 10mm(W)×38mm(L)×15mm(H)
- 製品概略サイズ(部品B) : 8mm(W)×32mm(L)×2mm(H)
- 製品概略サイズ(部品C) : 8mm(W)×32mm(L)×2mm(H)
- 素材材質・材料 : アルミ板 A5052P
- 板厚 : t2.0mm
- 表面処理 : 処理なし
- 製作数量 : 20セット(全部品数量=20×5=100個)
- ブランク加工方法 : シャーリングカット(1)、ワイヤーカット(ワイヤー加工)(2)
- 曲げ加工内容 : プレスブレーキ曲げ(3)
- 曲げ加工箇所数(部品@-1) :1箇所
- 曲げ加工箇所数(部品@-2) :1箇所
- 曲げ加工箇所数(部品A) :2箇所
- 曲げ加工箇所数(部品B) :−
- 曲げ加工箇所数(部品C) :−
- 絞り加工 : なし
- 穴加工方法 : プレス抜き(セットプレス(4))
- 穴加工数(部品@-1) : 2-φ2.5穴、φ5.5穴
- 穴加工数(部品@-2) : 1-φ2.5穴、φ5.5穴
- 穴加工数(部品A) : 2-φ2.5穴
- 穴加工数(部品B) : −(幅9×深さ1の溝加工あり)
- 穴加工数(部品C) : −(幅9×深さ1の溝加工あり)
- タップ加工数(部品@-1) : −
- タップ加工数(部品@-2) : 2-M2
- タップ加工数(部品A) : −
- タップ加工数(部品B) : 2-M2
- タップ加工数(部品C) : 1-M2
- 溶接箇所 : なし
- 溶接後の表面処理 : −
- 図面指示の特定寸法公差 : 特定箇所の寸法公差指示なし
- 図面指示なき寸法公差 : 板金加工品の一般公差(JIS B 0408-B(5) 打抜き・曲げ・絞り)
- 金型又は簡易ジグ製作の要否 : 不用
- 加工難易度 :
- 材料費価格(材料コスト) :
- 加工賃価格(加工コスト) :
- 表面処理価格(表面処理コスト) : −
- トータル価格(トータルコスト) :
- 納期 : (注文後営業日13日以上程度)
- 評価(満足度) :
■ 注記(用語の説明)
- 注(1).シャーリングカット(シャーリング加工)
- 鋼板・板材を切断すること。切断の原理は、紙を切るハサミと同様。
以下のような機械で加工する。
- 注(2).ワイヤーカット(ワイヤー加工)
- 工作物と電極との間の放電現象を利用して行う加工。
走行する金属製(主に真鍮製)のワイヤー電極を用いて電極・工作物間に短い周期で繰り返されるアーク放電によって被加工物表面の一部を除去する機械加工の方法。
ワイヤー加工は、被加工物が電気を通す材質(導体)でなければ加工できないという特徴がある。精度の高い加工が可能なため金型を製作するために広く用いられる。ワイヤー加工を行う工作機械をワイヤ放電加工機という(参考写真以下)。
- 注(3).ブレスブレーキ曲げ(ベンダー加工)
- 鋼板・板材を曲げ加工すること。一般にV型のダイに乗せた板材をプレス加圧し、塑性変形させて任意の角度に曲げる。板金加工品の完成度は、曲げ加工の精度に拠るところが大きく、板金の基本的かつ重要な加工工程の一つ。以下のような機械で曲げ加工する。
- 注(4).セットプレス
- 鋼板・板材に穴などのパンチング加工を行う機械。
- 注(5).JIS B 0408-B
- 金属プレス加工品(金属板を打抜き・曲げ・絞りによってプレス加工したもの)の普通寸法公差(特に図面に指示のない寸法の公差、一般公差)は、JIS B 0408(金属プレス加工品の普通寸法公差)に規定される等級”B級”によるという意味。各等級の普通寸法許容差は以下。
■ 組立治具製作(アセンブリジグ)の加工図面、設計・加工のポイントなど
■ 組立治具(アセンブリジグ)の概略図面
この組立治具(アセンブリジグ)のそれぞれの部品図と組立図の図面は以下の図面になります。
【アセンブリジグ(組立治具)の組立図(5種類の部品を組み立て)】
【部品@-1(アルミ板 A5052P t2.0)の部品図】
【部品@-2(アルミ板 A5052P t2.0)の部品図】
【部品A(アルミ板 A5052P t2.0)の部品図】
【部品B(アルミ板 A5052P t2.0)の部品図】
【部品C(アルミ板 A5052P t2.0)の部品図】
■ 設計・加工のポイント
この組立治具(アセンブリジグ)は、水素雰囲気中ではんだ付けを行うための位置決め治具として利用されるジグですが、上の図面のように、5種類のアルミ板(A5052P t2.0)パーツをネジ止め(ビス止め)によって組み立てて構成する治具です。
お客様の当初設計では、以下の図面のように材質をジュラルミン(A2017)とし、機械加工・切削加工による一体型の治具(ジグ)として設計されていました。
しかし、以下の図面の一体型では3箇所ある幅1×長さ9×深さ7.5の角ザグリ穴の加工が困難なことや、板金加工eyeでは板材の抜き・曲げ加工による板金加工部品の方が得意であることなどの理由から、最終的に上でご説明した5点の板金加工部品の組み立てによる方法を提案させていただきました。
【お客様当初設計の一体型タイプのアセンブリジグ(材質:ジュラルミン A2017)】