旋盤・フライス加工等の機械加工品実例
アルミやステンレスほか各種材料における、主に小物の機械加工部品製作例をご紹介しております。
板金加工eyeでは、板金加工部品以外にも機械加工・切削加工をともなう装置部品・機械部品なども承ります。
工業用機械部品だけでなく、オーディオやパソコン、ラジコンやロボットなどのホビー用品のオリジナル機械加工など、オーダーメイドであなたの趣味を応援いたします。
機械加工サンプル内容の詳細をご覧いただき、お見積もりやご注文の際の参考にしてください。
旋盤加工やフライス加工、工作機械、機械加工方法記号・用語などに関することも簡単に解説しておりますので、こちらも参考になれば幸いです。
■ サンプル1
ステンレス・アルミ・銅・真鍮製コインクリップの機械加工実例。個人様向けデザインアートプロダクトの試作、汎用旋盤・ワイヤー加工品。
■ サンプル2
ステンレス、アルミ合金白アルマイト、ABS樹脂、透明アクリル製の大学研究室様向けの知能ロボット研究用パーツ(人間型の2足歩行ロボットの部品)。
■ サンプル3
比較的厚板の銅板(C1100P タフピッチ銅板 t4.0)の板金加工・機械加工(端面4面フライス加工)実例。自作利用する銅板製電源タップ天板。企業様向け。
■ サンプル4
りん青銅板 C5191P t3.0の精密板金及びフライス加工実例。エンドミルによる座ぐり部機械加工とワイヤー加工によるスリット部の加工。企業様向け試作治具。
■ サンプル5
アルミ合金(A5052)の旋盤加工(汎用旋盤)による機械加工製品実例。企業様向けの試作加工品。中心の絞り角度(テーパー角度)が異なる4種類のアルミロッド。
■ サンプル6
材質に黄銅(真鍮板 C2801P/快削真中丸棒 C3604B)を用いた機械加工品実例。フライス加工(エンドミル削り)、ワイヤーカット加工、旋盤加工(汎用旋盤)。
■ サンプル7
材質にステンレス SUS304 を用いた微小な精密機械加工品サンプル。フライス加工とワイヤーカットを併用した大学研究室様向けの実験用プローブ固定用の精密治具試作。
■ サンプル8
旋盤加工(NC旋盤)によるSS材(ユニクロメッキ)の機械加工・平目ローレット加工例。ギターのぺグ(糸巻き)部分のブッシュ。ローレット目の種類(平目、アヤ目)・加工方法など。
■ 機械加工・切削加工等を伴う部品製作に使われる工作機械の主な種類・概要
板金加工部品だけでなく、機械加工・切削加工などが必要となる部品を製作するために用いられる主な加工機械・工作機械などに関して簡単にまとめています。
工作機械とは
工作機械とは、一般に、機械を構成する部品や金型などを製作する機械のことで、主として金属の工作物を、切削、研削などによって、又は電気、その他のエネルギーを利用して不要部を取り除き、所要の形状に作り上げる機械です。
金属工作機械と言われることもあります。
一般に加工対象物あるいはドリル、エンドミル、バイトなどの刃物のどちらかを回転させ、両者の相対位置を制御することによって目的の形状に加工します。
近年では、オートツールチェンジャー(ATC)やオートパレットチェンジャー(APC)の機能を持つマシニングセンタなどのNC加工機械(CNC加工機械)が主流となっています。
NC加工機能(CMC加工機能)を持たない工作機械は、一般に汎用機といいます。(例えば、汎用旋盤、汎用フライス盤など)
汎用機は、自動生産や量産ができませんが、単品加工には非常に有用であり、現在でも広く利用されています。
対応英語(参考): machine tool / metal cutting machine tool
主な工作機械の種類
- 旋盤(lathe/turning machine tool)
- 主として工作物を回転させ、バイトなどを使用して、外丸削り、中ぐり、突切り、正面削り、ねじ切りなどの加工を行う工作機械。
一般的な汎用旋盤から、自動旋盤、数値制御されたNC旋盤(CNC旋盤)など、用途や加工目的・手段などにより様々な旋盤がある。
主なものには、普通旋盤、工具旋盤、多頭旋盤、多じん旋盤(多刃旋盤)、くし形刃物台旋盤、親ねじ旋盤、ねじ切り旋盤、ならい旋盤、タレット旋盤、卓上タレット旋盤、自動旋盤(自動盤)、単軸自動旋盤、多軸自動旋盤、卓上旋盤(ベンチレース)、正面旋盤、立て旋盤、ロール旋盤、中ぐり旋盤、クランク軸旋盤、カム軸旋盤、車輪旋盤、車軸旋盤、プログラム制御旋盤(プロコン旋盤)、数値制御旋盤などがある。
下図は普通旋盤の例。
- フライス盤(milling machine)
- 工作物に送り運動を与え、主軸とともに回転するフライスを使用して、平面削り、溝削りなどの加工を行う工作機械。
一般的な汎用フライス盤から、数値制御されたNCフライス盤(CNCフライス盤)など、用途や加工目的・手段などにより様々なフライス盤がある。
主なものには、ベッド形フライス盤、ひざ形フライス盤、万能フライス盤、ならいフライス盤、彫刻盤、プラノミラー、ねじ切りフライス盤、卓上フライス盤、ロータリテーブル形フライス盤、スプラインフライス盤、キー溝フライス盤、カムフライス盤、クランク軸フライス盤、スキンミラー、スラブミラー、数値制御フライス盤などがある。
下図はベッド形横フライス盤の例。
- ボール盤(drilling machine)
- 主として、主軸とともに回転し、軸方向に送られるドリルを使用して工作物に穴あけ加工を行う工作機械。
加工目的や形式の違いなどにより、直立ボール盤、ラジアルボール盤、多軸ボール盤、卓上ボール盤(ベンチドリル)、深穴ボール盤、多頭ボール盤、ポータブルボール盤、数値制御ボール盤などの種類がある。
下図は直立ボール盤の例。
- 中ぐり盤(boring machine)
- 主軸に取り付け主軸とともに回転する中ぐりバイトを使用し、主軸を繰り出して中ぐり加工を行う工作機械。フライス削りの機構を備えたものが多い。
横中ぐり盤、テーブル形横中ぐり盤、卓上形中ぐり盤、プレーナ形横中ぐり盤、ジグ中ぐり盤、精密中ぐり盤、数値制御中ぐり盤などの種類がある。
下図はテーブル形横中ぐり盤の例。
- 研削盤(grinding machine)
- といし車を使用して工作物を研削する工作機械。慣用的に、グラインダーという場合もある。
円筒研削盤、アンギュラスライド研削盤、万能研削盤、内面研削盤、平面研削盤、角テーブル形平面研削盤、回転テーブル形平面研削盤、対向二軸平面研削盤、心なし研削盤、ならい研削盤、工具研削盤、ねじ研削盤、ジグ研削盤、クランク軸研削盤、カム研削盤、センタ穴研削盤、ベルト研削盤、輪郭研削盤、案内面研削盤、軸受け溝研削盤、スプライン研削盤、ロール研削盤、数値制御研削盤などがある。
下図は円筒研削盤の例。
- 表面仕上げ機械
- 工作物の表面を仕上げるための工作機械。
仕上げの目的や表面仕上げの種類・方法の違いなどにより、ホーニング盤、ラップ盤、超仕上げ盤、バフ盤(バフ研磨盤)、ポリッシ盤、液体ホーニング盤、バレル研磨機、バニッシ盤などの種類がある。
下図はホーニング盤(左図)、ラップ盤(右図)の例。
- 歯切り盤、歯車仕上げ機械
- 歯切工具を使用して主に歯車の歯切りを行ったり(歯切り盤:gear cutting machine)、歯切りを行った歯車の仕上げを行うための工作機械。
歯切り盤、ホブ盤、歯車形削り盤、かさ歯車歯切り盤、ラック歯切り盤、歯車研削盤、歯車仕上げ盤、歯車シェービング盤、歯車面取り盤、歯車ばり取り盤、数値制御歯切り盤などがある。
下図はホブ盤(右図)と歯車研削盤(左図)の例。
- 平削り盤・立て削り盤・形削り盤
- 平面削り加工や(平削り盤:planing machine/プレーナ)、溝削り加工(立て削り盤:slotting machine/スロッタ)、或いは平面及び溝削り加工(形削り盤:shaping machine/シェーバ)を行うための工作機械。
下図は門形平削り盤(左図)、形削り盤(中央図)、立て削り盤(右図)の例。
- ブローチ盤(broaching machine)
- ブローチを使用して、工作物の表面又は穴の内面に、いろいろな形状の加工を行う工作機械。ブローチ又は工作物は、主としてその軸方向動かすことによって切削加工を行う。
- 切断機
- 工作物を切断加工するための工作機械。
金切りのこ盤、といし切断機、スライシングマシン、数値制御切断機などがある。
下図は金切りのこ盤の例。
- マシニングセンタ(machining center/CNC milling machine)
- 主として回転工具を使用し、自動工具交換機能をもち、工作物の取付け替えなしに、目的に合わせてフライス加工、中ぐり加工、ねじ立てなどの異種の加工を1台で行なうことができる多機能工作機械。
機械の構造によって、主軸が水平の横形マシニングセンタ、垂直の立て形マシニングセンタ、門形構造のコラムをもつ門形マシニングセンタなどがある。
下図は横形マシニングセンタ(左図)と立て形マシニングセンタ(右図)の例。
- ターニングセンタ(turning center)
- 主として工作物を回転させ、工具の自動交換機能(タレット形を含む。)を備え、工作物の取付け替えなしに、旋削加工のほか多種類の加工を行う数値制御工作機械。
- 放電加工機(electric discharge machine)
- 工作物と電極との間の放電現象を利用して加工を行う工作機械。
電極・工作物間に短い周期で繰り返されるアーク放電によって被加工物表面の一部を除去する機械加工の方法。
放電加工は、被加工物が電気を通す材質(導体)でなければ加工できないという特徴がある。
精度の高い加工が可能なため金型を製作するために広く用いられる。
放電加工機には、走行する金属製(主に真鍮製)のワイヤ電極を用いるワイヤ放電加工機(wire electric discharge machine:下図左参照)と、総形又は棒状の工具電極を用いて形彫りを行う形彫り放電加工機(die sinking electric discharge machine:下図右参照)とがある。
- その他 特殊加工機械
- ■電解加工機(electrochemical machine)
工作物を電気分解によって加工する工作機械。
■超音波加工機(ultrasonic machine)
工作物と超音波で振動する工具との間に、と粒及び加工液を入れ、工具を工作物に押し付けながら加工する工作機械。と粒及び加工液を使用しない場合もある。
■電子ビーム加工機(electron beam machine)
工作物を電子ビームによって加工する工作機械。
■レーザ加工機(laser beam machine)
工作物をレーザによって加工する工作機械。
■プラズマ加工機(plasma arc cutting machine)
工作物をプラズマを利用して加工する工作機械。
■ウォータージェット加工機(water jet machine)
水を高圧でノズルから噴射させて加工を行う工作機械。水に研磨材を混入して加工を行うものをアブレシブジェット加工機という。
■ 加工方法・工作方法の種類・用語集
金属部品の工作・加工方法で使われる用語などをまとめています。英文は参考です。
- 機械加工(machining)
- 機械的、電気的、熱的なエネルギーを利用して、素材から不要な部分を取り除き、所定の形状、寸法及び粗さの部品又は製品をつくる加工方法の総称。
- 切削(cutting)
- 切削工具と工作物とを相対運動させて削ること。
- 荒削り(rough cutting)
- 主として工作物の仕上げに要する取り代を残して切削すること。
- 中削り(semi finishing)
- 荒削りした後、加工ひずみ、熱処理ひずみなどが仕上げ加工の精度に影響しないように仕上げ代を残して切削すること。
- 仕上げ削り(finishing)
- 工作物を所定の寸法、形状及び表面粗さに切削すること。
- 総形削り(form turning)
- 所定の輪郭をした工具で、工作物をその輪郭と同じ形状に切削すること。
- 倣い削り(copying)
- 模型、型板又は実物に倣って工具を送って、これと同じ形状に切削すること。
- 輪郭削り(contouring)
- 複数の軸を同時に制御することによって得られる工具軌道を用いて加工する作業。
- 面取り(chamfering)
- 工作物のかど又はすみを斜めに削ること。
- 丸み付け(rounding)
- 工作物のかど又はすみに丸みを付けて削ること。
- スカイビング仕上げ(skiving)
- 主として、バイトを工作物の切線方向に送って切削すること。
- ローレット切り(knurling)
- ローレットを用いてローレット目を付けること。
- 多刃削り(multi-tool cutting)
- 二つ以上の工具で同時に切削すること。
- 複合削り(combined cutting)
- 外丸削り、穴あけなど、異種の加工を組み合わせて同時に切削すること。
- クラウニング(crowning)
- 工作物の面を中高にすること。
- 旋削(turning)
- 工作物を回転して、バイトで切削すること。
- 外丸削り(turning/straight turning)
- 工作物の外周を円筒形に旋削すること。
- テーパ削り(taper turning)
- 工作物をテーパ状に旋削すること。
- 面削り(facing)
- 工作物の端面を旋削すること。
- ねじ切り(screw-thread cutting/thread cutting/threading/chasing)
- 工作物に旋削を利用してねじを削り出すこと。
- 突切り(parting/cutting off)
- 工作物を回転し、突切りバイトを半径方向に送って切断すること。
- 逃げ溝切り(recessing/necking)
- 主として、バイトで逃げ溝を旋削すること。
- 二番取り(relieving)
- フライスなどの切刃の背後の逃げ面を切削すること。
- 棒材作業(bar work)
- 棒状の工作物を、主として、コレットチャックで保持して切削する作業。
- チャック作業(chuck work)
- 工作物をチャックで保持して切削する作業。
- センタ作業(center work)
- 工作物を両センタで支持して切削する作業。
- セルフターニング(self turning)
- 工作物が自分自身で回転支持系をもち、その支持系を基準にして回転させながら旋削する作業。
- 穴あけ(drilling)
- 主としてドリルを用いて穴をあけること。
- 心立て(centering)
- センタドリルを用いてセンタ穴をあけること。
- 深穴あけ(deep hole drilling/deep hole boring)
- 長さと直径との比が4倍以上の穴をあけること。
- ガンドリリング(gun drilling)
- ガンドリルを用いて穴をあけること。
- リーマ仕上げ(reaming)
- リーマを用いて穴を仕上げ削りすること。
- タップ立て(tapping)
- タップを用いてめねじ切りをすること。
- 同期タップ加工(synchronized tapping)
- 数値制御によって、主軸の回転と送りを同期させ、めねじを加工する方法。
- ヘリカルねじ加工(helical tapping)
- 数値制御によるヘリカル補間機能を利用して、ねじ加工する方法。
- 中ぐり(boring)
- 穴をバイトを使用してくり広げる切削。工作物が回転する場合とバイトが回転する場合とがある。
- スタブボーリング(stub boring)
- 方持ち中ぐり棒で行う中ぐり。
- ラインボーリング(line boring)
- 中ぐり棒の一端を中ぐり棒支えで支えて行う中ぐり。
- 心残し削り(trepanning)
- 心部を残して穴をあけること。
- フライス削り(milling)
- フライスを用いて工作物を削ること。
- 平フライス削り(slab milling)
- 平フライスを用いて行うフライス削り
- 正面フライス削り(face milling)
- 正面フライスを用いて行うフライス削り
- 側フライス削り(side milling)
- 側フライスを用いて行うフライス削り
- 総形フライス削り(form milling)
- 総形フライスを用いて行うフライス削り
- エンドミル削り(end milling)
- エンドミルを用いて行うフライス削り
- 組合せフライス削り(gang cutter milling/straddle milling)
- 二つ以上のフライスを1本のアーバに組み合わせて行うフライス削り
- 溝削り(slotting/grooving/slitting)
- エンドミル又はメタルソーを用いて工作物に溝を削ること。
- ねじフライス削り(thread milling)
- フライス盤でフライス工具を用いてねじを削ること。
- 輪郭フライス削り(contour milling)
- 工作物の輪郭を所定の形状にフライス削りすること。
- 倣いフライス削り(profile milling/copy milling)
- フライスを用いて行う倣い削り。
- 上向き削り(conventional milling/up milling)
- フライスの回転切削運動の向きと工作物の送りの向きとが反対のフライス削り。
- 下向き削り(down milling/climb milling)
- フライスの回転切削運動の向きと工作物の送りの向きとが同じフライス削り。
- 型彫り(diesinking/diemilling)
- 鋳造型、プレス型、その他の型を削りだすこと。
- すり割り(slitting)
- メタルソーによって狭い溝を切削すること。
- キー溝フライス削り(key way milling)
- 軸のキー溝をフライスで切削すること。
- 座ぐり(spot facing/counter boring)
- 主として、ナットなどの座のすわりをよくするための加工。
- プランジング加工(plunging cutter milling)
- 特殊カッタを使用して、主軸方向に押し込み切削加工を行う加工方法。
- 平削り(planing)
- バイトを用い、工作物を直線切削運動させて削ること。
- 形削り(shaping)
- バイトを直線切削運動させて削ること。
- 立て削り(slotting)
- バイトを上下方向に直線切削運動させて削ること。
- ブローチ削り(broaching)
- 工作物をブローチで削ること。
- 内面ブローチ削り(internal broaching)
- 工作物の内面をブローチで削ること。
- 表面ブローチ削り(surface broaching)
- 工作物の表面をブローチで削ること。
- 押しブローチ削り(push broaching)
- 工作物に対してブローチを押しながら削ること。
- 引きブローチ削り(pull broaching)
- 工作物に対してブローチを引きながら削ること。
- キー溝削り(key seating)
- キー溝を削ること。
- のこ引き(sawing)
- のこを用いて工作物を切断すること。
- 研削(grinding)
- といし車を回転運動させて工作物を削ること。
- 円筒研削(cylindrical grinding)
- 円筒形工作物を回転して、その外周面を研削すること。
- 内面研削(internal grinding)
- 工作物の内面(穴面)を研削すること。
- 平面研削(surface grinding)
- 工作物の平面を研削すること。
- 心なし研削(centerless grinding)
- 工作物を保持するのにチャック及びセンタなどを用いないで研削すること。
- 輪郭研削(contour grinding/profile grinding)
- 工作物の輪郭を所定の形状に研削すること。
- ねじ研削(thread grinding)
- ねじ面を研削すること。
- 総形研削(form grinding)
- 所要の形状に成形した総形のといし車を用いて、工作物をその形状に研削すること。
- 倣い研削(copy grinding)
- 型板、模型又は実物に倣って、これと同じ形状に研削すること。
- プランジ研削(plunge grinding)
- 主として、といし車を半径方向に送って研削すること。
- トラバース研削(traverse grinding)
- 主として、といし車を軸方向に送りを与えて研削すること。
- クリープフィード研削(creep feed grinding)
- といしに所定の輪郭を形成しておき、低速で工作物を送って一度の切込みで仕上げ研削する作業。(輪郭の研削に用いることが多い)
- ベルト研削(belt grinding/belt sanding)
- 研磨ベルトを使用して工作物を研削すること。
- センタ穴研削(center grinding)
- 工作物の軸端に設けたセンタ穴のテーパ部を研削すること。
- といし切断(cut off grinding)
- 薄いといし車を用いて、工作物を研削によって切断すること。
- セルフグライディング(self grinding)
- 工作物が自分自身で回転支持系又は直線支持系をもち、その支持系を基準にして回転又は直線運動させながら研削すること。
- キャンバリング(cambering)
- 面に高低のそりを与えること。
- ラップ仕上げ(lapping)
- ラップ剤及びラップを用いて面を仕上げること。
- ホーニング仕上げ(honing)
- ホーンを用いて面を仕上げること。
- 超仕上げ(super finishing)
- 粒度の細かいといしを低い圧力で工作物に押し付けながら、工作面に沿って振動を与えて面を仕上げること。
- バフ仕上げ(buffing)
- バフの表面にバフ研磨材を付け、バフ軸を回転させて工作物を押し付け、所要の仕上げ面にすること。
- つや出し(polishing)
- 研磨布紙を用いて面を仕上げること。
- バニシ仕上げ(burnishing)
- 固い表面の工具を工作物に押し付けながら滑らせて面を仕上げること。
- 液体ホーニング(hydro-honing/liquid honing)
- 工作物に細かいと粒と水との混合液を噴射させて面のつや消し仕上げを行うこと。
- バレル仕上げ(barrel finishing)
- 工作物をと粒及び研磨作業を助ける固形物とをバレルの中に入れ、バレルを回転させて工作物の表面を仕上げること。
- と粒流動加工(extrude hone processing)
- 研磨材を混練した半固体状で粘弾性をもつ材料を、加工箇所に機械的に押し込んで圧接移動させて面を加工する方法。
- 歯切り(gear cutting)
- 切削工具で歯車の歯形を削り出すこと。
- 歯車創成(gear generating)
- 工作物と切削工具との相対運動によって歯面を削り、創成すること。
- ホブ切り(hobbing)
- ホブを使用して行う歯切り
- 歯車形削り(gear shaping)
- 工具を往復運動して歯車を削ること。
- 荒歯切り(gear stocking/gear roughing)
- 歯車の歯面を仕上げ代を残して荒仕上げすること。
- 歯車研削(gear grinding)
- 歯車の歯面を研削すること。
- 歯車シェービング仕上げ(gear shaving)
- シェービングカッタによって歯形を創成仕上げ削りすること。
- 歯車ホーニング仕上げ(gear honing)
- ホーニングといしによって歯形を創成仕上げ削りすること。
- 歯車面取り(gear chamfering)
- 歯すじの端の面を取ること。
- 放電加工(electric discharge machining)
- 工作物と電極との間に放電を起こして、工作物を溶融、除去する加工方法。
- 形彫り放電加工(die sinking)
- 所定の形状をした工具電極を用い、放電によって工作物をその形状に加工すること。
- ワイヤ放電加工(wire electric discharge machining)
- 線状の工具電極を用いた放電加工。
- 電解加工(electro-chemical machining)
- 電気分解によって工作物を加工する方法。
- 電解研削(electrolytic grinding)
- 導電性があるといし車を使用し、研削と電解加工とを併用して加工する方法。
- 超音波加工(ultrasonic machining)
- 超音波振動をする工具とと粒とを使用して工作物を加工する方法。
- 電子ビーム加工(electron beam machining)
- 電子ビームを使用して工作物を加工する方法。
- レーザ加工/レーザー加工(laser beam machining)
- レーザを利用して工作物を加熱、溶融又は除去して加工する方法。
- ウォータージェット加工(water jet machining)
- ジェット噴流によって行う加工方法。
■ 機械加工の加工方法記号/工作機械の種類を表す記号
主に金属に対する機械加工において、一般に使用する二次加工以降の加工方法を、図面や工程表などに表示するのに用いる記号と、それらの加工方法に用いる場合の工作機械の種類を表す記号について、JISの規定(JIS B 0122 加工方法記号)から抜粋したものを以下にまとめます。
機械加工 M(1) : Machining
(a)切削 C(1) : Cutting
- 旋削 L : Turning(Lathe Turning)
- 外丸削り L : Turning(Lathe Turning)
- テーパ削り LTP : Taper Turning
- 面削り LFC : Facing
- ねじ切り LTH : Thread Cutting
- 突切り LCT : Cutting Off
- 心立て LCN : Centering
- 逃げみぞ切り LRC : Recessing
- 丸み付け LRN : Rounding
- スカイビング仕上げ LSK : Skiving
- 皮むき LSC : Scaling
- 穴あけ(きりもみ) D : Drilling
- リーマ仕上げ DR : Reaming
- タップ立て DT : Tapping
- 中ぐり B : Boring
- フライス削り M : Milling
- 平フライス削り MP : Plain Milling
- 正面フライス削り MFC : Face Milling
- 側フライス削り MSD : Side Milling
- エンドミル削り ME : End Milling
- 組合せフライス削り MG : Gang Cutter Milling
- 総形フライス削り MFR : Form Milling
- みぞ削り MFL : Fluting
- 倣いフライス削り MCO : Copy Milling
- 型彫り MDS : Diesinking
- すり割り MSL : Slitting
- 平削り P : Planing
- 形削り SH : Shaping
- 立削り SL : Slotting
- ブローチ削り BR : Broaching
- のこ引き SW : Sawing
- 歯切り TC : Gear Cutting (Toothed Wheel Cutting)
- 創成歯切り TCG : Generate Gear Cutting
- ホブ切り TCH : Hobbing
- 歯車形削り TCSH : Gear Shaping
- 荒歯切り TCST : Gear Stocking
- 歯車シェービング仕上げ TCSV : Gear Shaving
- 歯車面取り TCC : Gear Chamfering
(b)研削 G : Grinding
- 円筒研削 GE : External Cylindrical Grinding
- 内面研削 GI : Internal Grinding
- 平面研削 GS : Surface Grinding
- 心無し研削 GCL : Centreless Grinding
- 倣い研削 GCO : Copy Grinding
- ベルト研削 GBL : Belt Grinding
- ねじ研削 GTH : Thread Grinding
- 歯車研削 GT : Gear Grinding (Toothed Wheel Grinding)
- センタ穴研削 GCN : Centre Grinding
- 研削切断 GCT : Cut Off Grinding
- ラッピング GL : Lapping
- ホーニング GH : Honing
- 超仕上げ GSP : Super Finishing
(c)特殊加工 SP : Special Processing
- 放電加工 SPED : Electric Discharge Machining
- 電解加工 SPEC : Electro-Chemical Machining
- 電解研削 SPEG : Electrolytic Grinding
- 超音波加工 SPU : Ultrasonic Machining
- 電子ビーム加工 SPEB : Electron Beam Machining
- レーザ加工 SPLB : Laser Beam Machining
注(1)
この記号は、単独に用いる場合のほかは原則として省略します。
備考:
機械加工方法の後に、その加工に用いる工作機械の種類を示したいときは、工作機械の種類を表す記号をハイフンを用いて続けます。
ただし、他の記号と紛らわしくないときは、その一部を省略しても差し支えないことになっています。
例)
中ぐり 普通旋盤 B-L
(B) 精密中ぐり盤 B-BF
加工方法に用いる場合の工作機械の種類を表す記号
- 旋盤 L : Lathe
- 普通旋盤 LE 又は L : Engine Lathe
- 卓上旋盤 LBN : Bench Lathe
- タレット旋盤 LT : Turret Lathe
- 倣い旋盤 LCO : Copying Lathe
- 自動旋盤 LA : Automatic Lathe
- 立旋盤 LV : Vertical Lathe
- ボール盤 D : Drilling Machine
- 直立ボール盤 DU : Upright Drilling Machine
- ラジアルボール盤 DR : Radial Drilling Machine
- 卓上ボール盤 DBN : Bench Drilling Machine
- 多軸ボール盤 DMS : Multi Spindle Drilling Machine
- 中ぐり盤 B : Boring Machine
- 横中ぐり盤 BH : Horizontal Boring Machine
- 立中ぐり盤 BV : Vertical Boring Machine
- ジグ中ぐり盤 BJ : Jig Boring Machine
- 精密中ぐり盤 BF : Fine Boring Machine
- フライス盤 M : Milling Machine
- ひざ形フライス盤 MK : Knee Type Milling Machine
- 万能フライス盤 MU : Universal Milling Machine
- 卓上フライス盤 MBN : Bench Milling Machine
- ベッド形フライス盤 MB : Bed Type Milling Machine
- 倣いフライス盤 MCO : Copy Milling Machine
- プラノミラー MP : Planomiller
- 平削り盤 P : Planing Machine
- 形削り盤 SH : Shaping Machine
- 立削り盤 SL : Slotting Machine
- ブローチ盤 BR : Broaching Machine
- 金切りのこ盤 SW : Metal Sawing Machine
- 研削盤 G : Grinding Machine
- 円筒研削盤 GE : External Cylindrical Grinding Machine
- 万能研削盤 GU : Universal Grinding Machine
- 内面研削盤 GI : Internal Cylindrical Grinding Machine
- 平面研削盤 GSR : Surface Grinding Machine
- 心無し研削盤 GCL : Centreless Grinding Machine
- ベルト研削盤 GBL : Belt Grinding Machine
- 表面仕上盤 SF : Surface Finishing Machine
- ホーニング盤 SFH : Honing Machine
- 超仕上盤 SFS : Superfinishing Machine
- ラップ盤 SFL : Lapping Machine
- バフ盤 SFB : Buffing Machine
- 歯切り盤 TC : Gear Cutting Machine(Toothed Wheel Cutting Machine)
- ホブ盤 TCH : Gear Hobbing Machine
- 歯車形削り盤 TCSH : Gear Shaping Machine
- 歯車研削盤 TG : Gear Grinding Machine(Toothed Wheel Grinder)
- 歯車仕上盤 TF : Gear Finishing Machine(Toothed Wheel Finishing Machine)
- 特殊加工機 SP : Special Processing Machine
- 放電加工機 SPED : Electric Discharge Machine
- 電解加工機 SPEC : Electrochemical Machine
- 電解研削盤 SPEG : Electrolytic Grinding Machine
- 超音波加工機 SPU : Ultrasonic Machine
- 数値制御工作機械 NC : Numerically Controlled Machine Tool
- 数値制御旋盤 NCL : Numerically Controlled Lathe
- 数値制御立形ボール盤 NCD : Numerically Controlled Drilling Machine with Vertical Spindle
- 数値制御中ぐり盤 NCB : Numerically Controlled Boring Machine
- 数値制御フライス盤 NCM : Numerically Controlled Milling Machine
- 数値制御平削り盤 NCP : Numerically Controlled Planing Machine
- 数値制御研削盤 NCG : Numerically Controlled Grinding Machine
- 数値制御歯切盤 NCT : Numerically Controlled Gear Cutting Machine (Toothed Wheel Cutting Machine)
- マシニングセンタ NCMC : Machining Centre
- その他の工作機械 Z
- ねじ切り盤 ZTH : Thread Chasing Machine
- ねじ立て盤 ZTP : Tapping Machine