SK5押さえ板(試料固定治具)|QSK-5 焼入れリボン鋼 薄板バネ加工例
SK材に焼入れを施した焼入鋼帯(焼入れリボン鋼)の精密板金加工・薄板バネ加工サンプルとして、精密な寸法精度が要求されるSK5押さえ板(試料固定治具)の製作実例をご案内しています。
製品情報、板金加工内容・部品加工データの詳細、設計・加工のポイントなどをご紹介していますので、お見積もり・ご注文の際の参考にしてください。
■ SK5押さえ板(試料固定治具)
■ 製品サンプル写真
SK5押さえ板(試料固定治具)-焼入れリボン鋼
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■ 製品情報・加工データ詳細
- 加工カテゴリー : 精密板金加工・薄板バネ加工
- 製品名称 : 焼入れリボン鋼(焼入鋼帯)製 SK5押さえ板(試料固定治具)(仮称)
- お客様 : 企業様向け
- 製品用途 : 光学機器・装置の試料を固定するため薄板バネ製治具として使用
- 設計者 : お客様
- 加工用図面形式 : CAD作図によるFAX紙図面
- 製品構成部品点数 : 1点
- 組立方法 : −
- 製品概略サイズ : φ20×10×10異形穴×0.1(厚さ)
- 素材材質・材料 : 焼入れリボン鋼帯(焼入鋼帯) QSK5/比重(密度)7.85
- 板厚 : t0.1mm
- 表面処理 : なし(素材の状態でブルーテンパー処理済み)
- 製作数量 : 4個
- ブランク加工方法 : シャーリングカット(1)、ワイヤーカット(ワイヤー加工)(2)
- 曲げ加工内容: −
- 曲げ加工箇所数: なし
- 絞り加工 : なし
- 穴加工方法 : プレス抜き(ケトバシ(3))+ワイヤーカット(ワイヤー加工)(2)
- 穴加工数 : 10×10異形穴(8×8.2サイズ角穴の連結)
- タップ加工数 : なし
- 溶接箇所 : 溶接なし
- 溶接後の表面処理 : −
- 図面指示の特定寸法公差 : 1.8±0.03、2.0±0.03 等
- 図面指示なき寸法公差 : 板金加工品の一般公差(JIS B 0408-B(4) 打抜き・曲げ・絞り)
- 金型又は簡易ジグ製作の要否 : 不用
- 加工難易度 :
- 材料費価格(材料コスト) :
- 加工賃価格(加工コスト) :
- 表面処理価格(表面処理コスト) : −
- トータル価格(トータルコスト) :
- 納期 : (注文後営業日10日以上程度)
- 評価(満足度) :
■ 注記(用語の説明)
- 注(1).シャーリングカット(シャーリング加工)
- 鋼板・板材を切断すること。切断の原理は、紙を切るハサミと同様。
以下のような機械で加工する。
- 注(2).ワイヤーカット(ワイヤー加工)
- 工作物と電極との間の放電現象を利用して行う加工。
走行する金属製(主に真鍮製)のワイヤー電極を用いて電極・工作物間に短い周期で繰り返されるアーク放電によって被加工物表面の一部を除去する機械加工の方法。
ワイヤー加工は、被加工物が電気を通す材質(導体)でなければ加工できないという特徴がある。精度の高い加工が可能なため金型を製作するために広く用いられる。ワイヤー加工を行う工作機械をワイヤ放電加工機という(参考写真以下)。
- 注(3).ケトバシ(足踏みプレス・フートプレス)
- 完全手動のプレス機械。足で蹴飛ばすことを動力とする。ごく少量試作板金等には重宝する。
- 注(4).JIS B 0408-B
- 金属プレス加工品(金属板を打抜き・曲げ・絞りによってプレス加工したもの)の普通寸法公差(特に図面に指示のない寸法の公差、一般公差)は、JIS B 0408(金属プレス加工品の普通寸法公差)に規定される等級”B級”によるという意味。各等級の普通寸法許容差は以下。
■ SK5押さえ板(試料固定治具)の加工図面、設計・加工のポイントなど
■ SK5押さえ板(試料固定治具)の概略図面
SK5押さえ板(試料固定治具)の概略形状を表す図面は以下の図面になります。
(実際の製作用図面ではなく、寸法などの詳細を省き説明用に書いた概略図面になります。)
【SK-5押さえ板(試料固定治具) 焼入れリボン鋼 QSK-5 t0.1の概略図面】
■ 設計・加工のポイント
このSK-5押さえ板(試料固定治具)は、光学機器・装置内において試料を固定するための薄板ばね性の治具として使用されるものですが、中心にある花びら模様のような特殊形状の穴寸法は図面にあるように±0.03程度の高い寸法精度が要求されるものになります。
切断面のバリや薄板の撓み(たわみ)・歪(ひずみ)・反りなども試料を押える上で不都合な治具であるため、高精度で材料にひずみやたわみを発生させずに加工できるワイヤーカット加工により、異形穴と外形の加工を行っています。
加工方法としては、他にはエッチング加工による加工でも寸法公差を満足する加工が可能ですが、製作数量が4個と少量であるため、コストが割高になることから、今回は採用していません。
(製作数量が数十〜数百個程度必要になるような場合はエッチング加工の方がコストメリットあります。)